お散歩写真処分市 その22
「車庫入れ名人選手権」


2007年4月15日(日)


クルマを入れるのがひどく難しそうな車庫を
見かけることがあります
今回は 街で見掛けた「超絶技巧車庫」の
コレクションをご紹介します














机のヒキダシくらいの精度で収まっているように見えます

車両から降りて手で押し込んでいるのではないでしょうか
どうやって乗り降りしているかも見当がつきません

悲劇的な事に このクルマは旧規格の軽自動車です
つまり 安全性を向上させるために幅を8センチ拡げた
新規格の軽自動車に買い替えることも叶わないのです

持ち主の方は 生涯にわたりこの軽ワゴンを大切に乗り続けるか
或いは住宅の減築を行って車庫を拡げるか
このふたつの選択肢の狭間で生きて行くのでしょう














「狭い」とかではなく
「ジャストフィット」という肯定的な言葉で
捉えたくなる美しさをたたえている気がします

子犬が 物音などにビックリしたとき
逃げ込んだつもりで
「頭隠して尻隠さず」になる事がありますが
その姿に似た可愛らしさも感じ取れます














こちらは「寄り添い」型

振り落されぬよう必死で建物にすがりついています
充分な広さはありませんので
タイヤ半分はみ出し乍らの幅寄せが要求されます














運転して入れたのではなく フォークリフトで持ち上げて
突っ込んだのではないかと思えてきます

面積的には兎も角 問題は手前の段差です
車両の下に置いてある角材
これを置いて段差を埋め
タイヤを乗り上げて駐車したことを窺わせるのです

ちょっとクラッチワークを誤れば壁面への衝突は確実
極めて繊細なペダル操作が必要な筈で
高度な技量が要求されるに違いありません
















省スペース性に優れた軽ワゴン車すらも
収まらない駐車スペース

車両の形状に合わせて削られた建物を見れば
この車種なら収まっても
ワンボックス車は駐車できないことが理解できます














軽ワゴン車なら問題なく収まるでしょうに
敢えて普通車を選択するその自信

クルマを購入する際にはカタログの車両寸法の欄を
目を皿のようにして確認するのでしょうか
あと1センチ大きくても入らないに違いありません

ルーフの上に置かれているトロ箱が気になります
所有者はクルマを特別扱いをする気は全く無く
「他の荷物と一緒に物置に積んでおけたら良いのに」
くらいにしか考えていないのかもしれません














後退はドアミラーを確認しながら行う場合がある筈ですが
この運転席側のミラーは見る事ができません

停止位置目標の機能しか果たしていないのです
「ミラーが当たったら停止」
そんな感じなのかもしれません














必要以上に狭さ感が強調されています

ただでさえ狭いのに
わざわざ開口部を狭めて難易度を高めた構造
更にバイクを立ち塞がらせることで
その低さもアピール

まるで要塞のようです
バイクは偵察隊であり クルマを出す時には
「出動!」の号令をかけてほしい雰囲気です












わずかに見える車輪の位置や
中の車体によって膨らんだカーテンから察するに
際どいサイズの車庫であることは明らかです

それをキッチリ覆って隠すところが美徳なのかもしれません














ペンキで線を引いている時に
気付かなかったのでしょうか

16番にクルマを入れてしまったら
奥の17番は出し入れ不能です
どうやら16番は通り道として空けてあるのですが
ならば初めから奥のクルマを16番で契約すれば良かったはず

実際 17番の更に奥にもう1台が存在します
現状でもそのクルマの出し入れは不可能
謎です














天井に無数の擦過傷

もしかすると
手前の段差を乗り越える際に 少しでも勢いがついて
車体が跳ねるとぶつかってしまうとか

バスに人を乗せて車体を沈ませれば大丈夫で
そうではないと擦ってしまうとか
そういう事なのかもしれません

幅方向ではなく 上下に難しいという
珍しい車庫だと言えそうです









おわり。
次回は通常バージョンを
お届けしたいと思います。




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